魚を自分でさばけるようになりたいけど、まず何をどうしたらいいかわからない。
やってみたけど、全然うまくいかないし、手間も時間もかかるから丸々一匹の魚は買わない。
という人もいると思います。
実際に、さばき方を知らないと、生臭くなったり、骨や鱗が残って食べにくかったり、逆に身が残らず食べる部分が少なくなってしまったりします。
丸々一匹で売られている魚は、肉や野菜などの食材と比べると、丸々一匹の魚は食べない部分も多く、処理に時間がかかります。
一方で、さばき方のコツを知っていると、意外と簡単にさばけますし、料理の幅も広がるとともに、コスパ良く美味しい魚を食べることができます。
魚を美味しく食べるためには、基本的なさばき方の手順と、必ず気をつけなければいけないポイントがあります。
これを知っているかどうかで、結果が大きく変わってきます。
この記事では、丸のままの鮮魚の基本的なさばき方と、さばく際に気をつけなければいけないポイントを解説します。
さばく際の基本的な手順とポイントを抑えることで、魚料理のレベルもアップし、料理の幅も増えることで、魚のことがもっと好きになると思います。
さばき方の手順(3枚おろし)
丸の魚の基本的なさばき方(3枚おろし)の手順を解説します。
ここでは一般的なマアジを使って説明します。
簡単な手順としては以下のとおりです。
ウロコ・ヒレを取る→頭と内臓を取る→水洗い・キレイに拭く→3枚におろす→骨をとる
では、この手順について気をつけなければいけないポイントとともに解説していきます。
ウロコ・ヒレを取る
まず1番はじめにやることは、ウロコをとることです。
ウロコを取るには、ウロコ取りを使うのが簡単ですが、包丁やスプーンなどでも代用できます。
魚によってはウロコの多い少ない、大きい小さい、剥がれやすい剥がれにくいなど様々なので、取りやすさは異なります。
ただ、ウロコをしっかり取らないと、調理法によってはウロコが気になって食べるのが嫌になってしまうこともあるので、できるだけキレイに取り除くことがオススメです。
ウロコは魚のしっぽの方から頭の方にかけてウロコ取りを動かして取っていきます。
この時に、魚の頭を持って角度を変えながら動かすと取りやすいです。
また、ウロコが飛び散ると後の掃除が大変になるので、軽く水をかけながら取ると飛び散りにくいのでオススメです。
特に、ウロコが取りきれない部分が、背中とお腹、胸鰭の後ろ当たりです。
この辺りは意識して取らないと残ってしまいます。
ここで同時にヒレも切っておくと良いです。
刺さって危なかったり、さばく時に邪魔になってしまうからです。
ヒレはキッチンバサミを使うことで簡単に取れます。
取りきれたかを確認するには、指でなぞると残っているかどうかがすぐわかります。
指で触ってウロコがないことを確認できるまでキレイに取ることがポイントです。
頭と内臓を取る
次は頭と内臓を取ります。
頭を取る際に、包丁をいれる角度は、頭から胸鰭の後ろにかけてです。
逆の角度にしてしまうと、腹鰭が邪魔で食べにくくなり、頭の身も残ってしまうので注意が必要です。
反対に向けて同じ角度で切り込みを入れ、頭を落とします。
頭が取れたら内臓を手で引っ張って抜き取ります。
この時できるだけ、内臓を潰さないように取ります。
水洗い・キレイに拭く(重要!)
魚をさばく手順の一番大事なポイントがココだと考えています。
血合いに包丁を一回入れて、血合いとお腹の中を洗い流します。
この時に、ささらを使うとキレイに取れますが、なければ歯ブラシでも良いです。
ここでのポイントは血や内臓を残さずキレイに洗い流すことです。
これらが残っていると臭みや苦味の元になってしまいます。
また、この時にまな板もキレイに洗っておきます。
次に、洗った後にはキッチンペーパーなどでキレイに拭くことです。
水分が残っていると味も食感も悪くなるので水分をきっちり吸収する必要があります。
同時にまな板の水分もキレイに拭き取ります。
そして、ここから先は、水を使わないようにします。
3枚におろす
塩焼きなどであればここまでも良いですが、刺身など骨をとる方法として一般的な3枚おろしを解説します。
まずは背中に切れ込みを入れます。
ここからは少し経験が必要ですが、中骨に沿って包丁を入れていきます。
骨に当たる感覚を感じながら背骨まで切り込みを入れます。
背骨まで切り込みを入れたら、反対のお腹側から切り込みを入れます。
反対からも背骨に届いたら、しっぽの方から頭にかけて包丁を入れて、背骨から身を切り取ります。
反対側の身も同じ要領です。高さが半分になった分、少し難しいです。
この3枚におろす手順は何回かやって慣れるしかありません。
少し難しいですが、練習すれば必ずうまくなります。
骨を取る
3枚におろしても残っている骨があります。
このお腹の骨と、背骨に沿って横に残っている小骨です。
お腹の骨は、結構しっかりとした骨のため、包丁で削ぎ落とす必要があります。
真ん中からお腹の下に向けて削ぎ落とします。
背骨に沿った小骨は、包丁で取っても良いですが、骨抜きで抜くと簡単に取れますし、身も無駄になりません。
指でさわれば骨が残っていないかもわかります。
刺身などで皮を取る場合は、このように皮と身の間に包丁を入れ、魚の方を左右に動かすことで、キレイに皮を剥ぐことができます。
この皮を剥がすことも何回かチャレンジして慣れていく必要があります。
これで、3枚おろし完了です。
ここまですれば、煮るなり焼くなり、何にしても良いですし、骨がないので、子供にとっても食べやすいです。
魚をさばく際に大切なこと!
これまでの、手順ごとの解説でさばく際に注意すべきポイントを説明しました。
そのポイントは改めて、「まとめ」に書いておきます。
その他に、魚をさばく際に大切なこととして、「準備をすること」が挙げられます。
さばくための道具の準備、ゴミを捨てるための袋の準備、さばくための手順を調べる準備
何も準備をせずいきなり包丁を持ってもうまくいきません。
例えば、いきなりさばき始めると、道具を探す際にもいちいち手を洗わなければいけませんし、いたるところが生臭くなります。
取り掛かるまでの手間はかかりますが、最初に準備をしておくことが、その後の調理の効率や完成度に影響してきます。
特に魚の処理は準備をしてから始めるようにしましょう。
まとめ
3枚おろしの手順とポイントは以下のとおりです。
【ウロコ・ヒレを取る】
・背中とお腹、胸鰭に後ろなど、取りにくいとことを注意しながらキレイに取る
・取れているかどうか、指で触って確認する
【頭と内臓を取る】
・包丁を入れる角度が重要
・内臓を潰さないように取る
【水洗い・キレイに拭く】
・内臓や血はキレイに洗いながず
・水分は残さずキレイに拭く
【3枚におろす】
・骨に包丁が当たる感覚を覚える
【骨をとる】
・骨抜きなどを使って丁寧に抜く
魚によっても、また調理法によっても適当なさばき方は変わりますが、まずは1つ基本のさばき方に慣れることで、他のさばき方にも応用できると思います。
ぜひ、自分で魚をさばけるようになって、美味しい魚を食べて、新しい発見をしていきましょう。